闇のゲーム第2回 と 2019駿台全国理系3番(3)

6/8(土)は作問サークルの活動日でしたので, 駿台全国模試理系数学をみんなであつまって解いてみて, 景品(お菓子など)を争奪する「闇のゲーム」をやってました。今回で第2回です。第1回は2019センターでした。

今回集まったのは7人。そもそもこのサークルのメンバーの多くが京大理学部生ですので, 毎度熾烈な戦いであることです。

終わった時間も記録して若干の加点制度もあったりして, その得点を競って順位をつけてます。んで, 今回の結果がこちら。

 

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まあ採点はてきとーーにやってますけれども, みんなさすがやんなあ

今回私は185点だったんですが, 自分にしてはめずらしく整数問題が解けませんでした。悔しいなあ

その問題が今回の第3問の(3)です。

 

(1) $a$を整数として. $a+1$が$3$の倍数であるとき, $a^{2}-a+1$は$3$の倍数ではあるが$9$の倍数ではないことを示せ。 

(2) $b^3+1=3^c$を満たす自然数の組$(b,c)$を全て求めよ。

(3) $x^2-16y^6=3^{50}$を満たす自然数の組$(x,y)$を全て求めよ。

 悔しかったのでこれの(3)の解答を書こうと思います。(2)までは簡単で, (2)の答えは$(b,c)=(2,2)$のみです。うまく(2)に帰着させるようです。

解答

 (3) 因数分解する。$(x-4y^{3})(x+4y^{3})=3^{50}$なので$x-4y^{3}=3^{n}$と置ける。このとき, $x+4y^{3} = 3^{50-n}$であり, $y$は自然数なので$0\le n <25$である。

この2式から,

 

$8y^3= 3^{50-n}-3^{n} = 3^{n} (3^{50-2n} -1)$ ・・・$(\ast)$

 

を得る。左辺の$3$で割れる回数は常に$3$の倍数であることから, 右辺の$3$で割れる回数$n$も$3$で割れなければならない。そこで, $n=3k$ ($0\le k\le 8$)とおく。*1このとき, $y$は$3^{k}$で割れる整数となっており, $(\ast)$を整理すると

$\left(\dfrac{2y}{3^{k}}\right)^3 +1 = 3^{50-6k}$

となる。そこで, $\dfrac{2y}{3^{k}}=b, c=50-2n$とおき, $b^{3} +1 =3^{c}$なので$(b,c)=(2,2)$となる。$c=50-2n=2$ だから, $n=24$ ($k=8$)となる。このとき,

$x=\dfrac{3^{50-24}+3^{24}}{2} = 5\cdot 3^{24}$, $y= \dfrac{3^{8}}{2}\cdot b=3^{8}$となる。

 

よって, $(x,y)=(5\cdot 3^{24}, 3^{8})$ のみ。(解答終)

 

 

 難しく考えすぎちゃったな・・・

 

*1:しらみつぶししたくなるが, そうすると大変。